子ども虐待防止を掲げるオレンジリボン運動は、市民の草の根活動だけでは実現できません。
企業や行政、市民が手を取り合って、社会全体で運動を盛り上げていく必要があります。
今回の記事では、特に行政との連携についてご紹介したいと思います。
1. こども家庭庁や地方自治体との協力
こども家庭庁は、オレンジリボン運動推進の中心となる行政機関です。
これまで厚生労働省が担っていた児童虐待や保護に関する業務を引き継いでいます。
※こども家庭庁が新設されるまで、日本における児童虐待の調査やオレンジリボンの普及活動は、厚生労働省が中心となって進められていました。
こども家庭庁が旗振り役となり、そこから各地方自治体が独自の啓発運動・活動を行なっています。
家庭の中で起こる子ども虐待に、一般企業や市民が介入していくのには限界があります。
こども家庭庁や地方自治体との連携は、オレンジリボン運動の普及のみならず、子どもへの虐待を無くしていくために必要不可欠なのです。
2.行政と一緒にできること
行政機関と一緒にできる取り組みには、どのようなアイディアがあるでしょうか?
ここでいくつか挙げてみたいと思います。
●情報共有
先ほどお伝えした通り、私たち一般企業や一般市民にとって、家庭の中で起こりやすい子ども虐待の実態を掴むことは至難の業です。
保育やケアなど、子どもたちの健全な育成を担う行政機関と定期的に情報共有する場で出会うことは、子ども虐待を知る第一歩になります。
・研修やセミナーに参加する
・イベントに参加する
・イベントやプロジェクトのメンバーになる
など、自治体が主催する場に私たちが積極的に参加することで、子ども虐待に関する知識を身に付けたり、オレンジリボン運動の盛り上げに協力することにも繋がります。
●広報活動への参加
オレンジリボン運動との継続的な関わりについても、こんなことができます。
・啓発ポスターの掲示
・SNSで「#オレンジリボン運動」をつけて発信
行政が発行するポスターやパンフレットを、身近な場所で掲示・配布するのも良いですよね。
お店をされている方なら店先に、会社や地域の掲示板に、オレンジリボン運動にまつわるポスターを貼ったり、パンフレットを置いたりと、すぐに実現できることがたくさんあります。
地道ではありますが、継続的にオレンジリボン運動について周知できるアイディアです。
3.オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン
毎年11月は、こども家庭庁を主体とする「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」が実施されます。
子どもの虐待防止に関する啓発運動が集中的に行われる強化月間で、
・大手企業とのタイアップ企画
・子どもの虐待について理解を深めるためのコンテンツ発信
などが行われます。
令和6年は11月4日(月・祝)に栃木県宇都宮市で「全国フォーラム」が開催予定です。
こちらはオンライン参加も可能。ぜひ、ご自宅のパソコンから参加してみませんか?
4.できることから始めよう
「子ども虐待防止のために、私たちができることなんてあるのかな?」
問題の大きさから、自分の無力さばかりを感じるかもしれません。
最初はできることから始めてみましょう。
まずは「知ること」
そして、今日からできる「小さな一歩」に取り組むことが大切です。
行政機関・地方自治体と上手く連携することで、私たちが知りたい情報・私たちにできる取り組みに出会うことができます。
今お住まいの地域に目を向け、関心を持つことから始めてみましょう!